『ぷかぷかな物語』があちらこちらにあれば・・・

『ぷかぷかな物語』

普通?に民間の会社にいた高崎明さんが、林竹二さんの著書に出会い、養護学校でで働くようになりました。その時から『ぷかぷかな物語』の序章が始まっています。

専門知識のないまま、ただおろおろとしながら裸の自分で相手と向き合ったからこそ、障がいのある子どもたちと人として出会えた気がする。《教員としての正しい「指導」》をすることから外れ、彼らと一緒に「ワハハ」「ガハハ」と笑い、一緒に人生を楽しむ方を自然に選んでいった。と、高崎さん。

理屈ではなく、「カンカンカンカン、あたりぃ!」って反応する感覚でやっていく中で、自分自身が縛られていた規範が少しずつ取れていき、自分自身が自由になれた。とも。

そうやって生まれた『ぷかぷかな物語』からは、障がい者への福祉を考える、みたいなぷんぷんとした匂いが全くありません。彼らと一緒に笑って過ごすことをしない社会の方が、損してる!という感覚です。

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”笑顔”が生み出すもの

「笑って、楽しんで過ごしているだけで大丈夫なの?」という声が聞こえてきそうです。私は、

『笑って過ごす』

ことこそ大切だと思ってきました。


オープンハウス”ゆう”をやっていたころのことを思い出しても、いろいろ大変なことはあった筈なのですが、思い出されるのはみんなの笑顔ばかり。そして何より私が一番大声で笑っていた気がします。今振り返って思うと、私が一番楽しかったんでしょうね。


笑って雑談して、お茶して、ご飯食べて、ゲームして、たまにお出かけして、、、そんなことの繰り返しでしたが、そんな中で彼らはそれぞれ自分の道を切り開いていきました。

笑って楽しく過ごしていると、なんだか又次のパワーが出てくるんですよね!


もう、30年近く前のことなので、不登校に対する世間の偏見も厳しく、教育委員会のやってる不登校適応教室にも子どもたちはまばらで機能してなく、よく、「何でここにはたくさん集まってきてみんな楽しそうなの?」と聞かれたものでした。わからないので、子どもたちに答えてもらってました。私は只、彼らの笑顔が見れるのが嬉しかっただけです。


よく、自信を失っている人に自己肯定感を、障がいを持っている人に自己有用感を、達成感を、とかいって、何か身につけさせようと、プログラムを考えたりします。

自分を認めるためには、何か出来ないといけないのでしょうか?それができないと認めてもらえないのかな?

今の自分のままではやっぱりだめってことにもなっちゃいませんか?


「何かができないといけない」(=生産性が大事)という観念に私たちはとらわれすぎているのではないかと思います。


「今」を大切にして一緒に楽しみ、笑ったり泣いたり怒ったり、普通にお付き合いをし、今できることをしていく中で、次のエネルギーは自然に生まれていくものではないかと、振り返ってみて思うのです。そしてそれは、不登校の人、とか、引きこもりの人、とか、病気を持っている人、とか、障がいを持っている人、とかにかかわらず、すべての人に同じだと思います。

『ぷかぷかな物語』が生み出すもの

障がいを持っている人と一緒に生きていった方が言った方がおトク!!

彼らと一緒にいることで、そして彼らと一緒に普通に過ごす社会を作っていくことで、実は私たちのギスギスとした社会が耕されていき、みんなが幸せになっていくよ、というこの物語。


みんなで笑って楽しく、そのままでいいんだよ!って社会を作っていくヒ・ミ・ツが、『ぷかぷかな物語』にはたくさん散りばめられています!!


今、特別支援学校で、かれらかのじょらの無条件の笑顔にほっこり癒されている私から、大絶賛お薦めの一冊です!


そして、2/29㈯、大名クロスガーデンにての高崎さんとの時間。

カナダでの世界自閉症フェスティバルで披露された”Secret of Pukapuka"の上映、ワークショップ、こひつじ園ランチカフェの皆さまによるティータイムなど盛りだくさんのプログラムを通して、そのヒ・ミ・ツを一緒に探りましょう!!

一人でも多くの方とこの時間を分け合えればいいな、と思ってます。

お待ちしております!!

 

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